下がり始める不動産価格、いまこそ、資産の組みかえを

投稿時間 : 2020年07月15日 10:16

アパート経営は堅実な事業

前回のブログ(お届けしているコラム)でもお話ししたとおり、オンラインでオーナー様へのご挨拶をはじめています。お付き合いいただきました皆さまには、お時間をいただきましてありがとうございました。

オーナー様とお話しするなかで、多くの方からアミックスの経営状況についてご質問をいただきました。コロナ禍で大多数の企業が業績を下げている今、オーナー様が不安に思われるのも当然のことだと思います。

この点に関しては、まったくご心配はいりません。

アミックスが多く管理するのは、比較的安価な家賃の賃貸住宅です。以前からお話ししていますが、オフィスビルや高級賃貸マンションなどとは異なり、需要がなくなることはありません。とくに、東京圏の単身者向けワンルームアパートは、今後も堅実な経営が期待できるでしょう。

 


今後訪れる不動産価格の下落

アミックスの業績は堅調ですが、今後、世界的な不況となることは間違いないでしょう。

海外での感染は拡大し続けていますし、一時期は収束に向かうかに思えた日本の感染者数も上昇に転じています。(2020-07-10現在)

多くの企業は業績不振から経費節減へと舵を切り、人々は不透明な社会状況から消費行動を控えてしまうでしょう。来年のオリンピック開催も不安視されており、盛り上がっていく機運も感じられません。

また一方で、ここ数ヵ月の間にテレワークやオンライン会議の活用などが急速に進みました。自宅勤務を推奨し、都心部の広いオフィスの必要性も疑問視され、ライフスタイルや人々の意識も大きく変化しつつあります。

ご存知のとおり、不動産価格は実体経済に大きく左右されるため、今後の価格の下落は避けられません。さらに、リーマンショック後のような短期間での景気回復は見込めず、不動産価格の低迷は長期化するともいわれています。

「近い将来、不動産価格が下がり始め、資産の組みかえが必要になる」と、私は何年も前からお話ししてきましたが、図らずもこの先のコロナ不況が「資産の組みかえ」を後押しするきっかけとなるように思います。

コロナ不況を「購入のチャンス」に

不況で不動産価格が下がる、聞くと憂鬱な気分になりますが、考え方によっては悪いことばかりではありません。

不動産価格が下がるということは、良い物件が安く購入できるということでもあります。好況のときは「高く売る」チャンスですが、不況のときは「安く買う」チャンスなのです。

しばらく高値が続いていた不動産価格は、これから値下がり局面をむかえるでしょう。このコロナ不況は、良いものを安く買うチャンスともなるのです。オーナーの皆さまにお伝えしたいのは、これからは「購入の準備をはじめていただきたい」ということです。

時機を逃さず、優良資産を増やす

「資産の組みかえ」の重要性については、これまでにもお話ししてきました。少子高齢化に加え、今回のコロナ禍により、「稼げる土地」と「稼げない土地」の二極化がさらに進む可能性もあります。今こそ「稼げる土地」に組みかえるチャンスなのです。

急速に進むことが予想される下落局面では、「売ってから買う」ことにこだわる必要はありません。重要なのは、時機を逃さず、優良不動産を手に入れることです。物件を見極め、優良な物件を増やしましょう。

先祖代々の土地を売ることには抵抗がある、という場合には、今は売らずに持ち続け、また値上がり局面を迎えたときに売却を考えてもよいのです。

このさき、建築ラッシュで高騰していた建築費がコロナの影響もあり落ち着いてきます。優良な土地を安く購入できれば、新しくアパートを建築してもよいでしょう。

不安定な時代こそ、正しい管理が重要

せっかく「稼げる優良不動産」を所有しても、物件の管理体制がしっかりしていないと長期の安定経営は難しくなります。とくに、不況下であればなおさらです。

さらにいえば、年数が経った賃貸物件でも、行き届いた管理と適切なリフォームで資産価値を向上させることもできます。

また、耐用年数が20年の木造アパートでも、20年経ったら終わりというわけではありません。適切な管理やリフォームで、もっとずっと長く稼働させることも可能です。

現に私が手がけた第一号アパート「目白第一ハウス」も、今年で築40年を迎えます。立地の良さもありますが、しっかり管理していることで、今も満室経営を続けています。

「高度経済成長の時代とは違い、日本でも建物を大事に長く使っていく」という国の指針も示されています。これからは、正しい管理で建物を長く持たせるという時代になっていくでしょう。

今年で築40年を迎える「目白第一ハウス」、しっかりした管理と立地のよさもあり、いまも満室に

さきの国会で成立した管理業法、今後の不動産管理業改革へ

先日もお伝えしましたが、私が会長を務める日本賃貸住宅管理協会(日管協)が法制化を働きかけてきた「賃貸住宅の管理業法」が国会で可決され、来年には施行されることが決まりました。

管理会社の質を向上させ、オーナーの皆さまに安心して物件をおまかせいただけるよう、私たちの念願となっていましたが、ついに叶うこととなったのです。

新法により管理会社に一定の基準が設けられ、管理業の免許が必要となったことは、今後の管理のあり方を大きく変えていくでしょう。長期的にみても、建物の長寿命化や価値向上のため、これからは管理会社が長期修繕計画や改善計画を主導する必要もあり、今回導入される管理業法は大変重要となってきます。

国土交通省への表敬訪問(写真左から坂本全宅連会長、原嶋全日理事長、赤羽国土交通大臣と末永〈日管協会長〉)

オーナー様にとって、価値ある会社でありつづけること

私たちアミックスは、目先の利益にとらわれることなく、常に長期的な視点でオーナー様に対して適切なご提案を続けてきました。

私が中心となり、日管協が長い時間をかけて管理業の法制化を働きかけてきたのも、業界全体のレベルアップと管理会社に対するオーナー様からの信頼の堅持のためです。

たとえば、今回のコロナ禍で「テレワークのできる部屋をつくりましょう」とうたうハウスメーカーもあります。もちろん、いまの時代に合った良い提案でしょう。ただ、そんな目先のことより、アミックスが10年先、20年先もオーナーさまにとって価値ある会社であり、正しい提案ができる会社でありつづけることが、なにより大切なのです。

私たちアミックスは、今後も長期的な視点でオーナー様の立場に立って、最善のご提案をしてまいりたいと思っています。今後とも、末永くお付き合いくださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

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