オーナーインタビュー “新しい土地活用「保育園事業」”
投稿時間 : 2014年10月29日 09:32多くの自治体で待機児童問題を抱えている今、「保育園事業」はあらたな土地活用法として、今大変注目されています。
保育園の建築は遊休地の活用になるだけでなく、地域貢献にもつながるため、弊社でも積極的に展開しています。
今回は、アミックスで保育園を建築されたオーナー様にお話しをお伺いいたしましたので、ご紹介いたします。
中央区在住のO様は、先代から受け継いだ3つの銭湯を経営されていました。数年前にそのうちの2つを改装、残りのひとつを閉鎖されました。保育園を建築したのは、閉鎖した浴場のあった場所です。
担当は大塚営業部の星です。
担当の大塚営業部 星(左)とO様と息子さん
パーキングのままだった浴場跡地
―(インタビュアー) もともと品川区と中央区、そして今回保育園を建築された江東区に銭湯を経営されていらっしゃったんですね。
O様 そうですね。品川区と中央区のほうは数年前に改装して、今も営業しています。
建て替えにより、上階がマンションとなった品川区の浴場
全面改装した中央区の浴場
― 江東区の銭湯だけ閉鎖されたのはなぜでしょう?
O様 私ももう年をとってきたし、風呂屋の仕事はきついんです。うちには息子が二人いるから、それぞれひとつずつ継がせたいと思ってね、品川区と中央区のほうはアミックスさんに頼んで、かなり大がかりに改装したんですよ。江東区のほうは継ぐ子どももいないし、とりあえず更地にしたんです。
― 閉鎖されたあとは、しばらく時間貸しのパーキングになっていたようですが・・・
O様 マンションを建てようかとも思ったけれど、あの場所は高さ制限があるんです。江東区は今、高層マンションラッシュでしょ。それにはかなわないし、今ひとつ景気も悪かったから、マンションを建てること自体に不安がありましたね。
― それでそのままパーキングになっていたんですね。
O様 そうしたら、2~3年前からあるハウスメーカーの人が何度もきて、土地活用についていろんな提案をしてくれるんですよ。
― それはそうでしょうね。いい場所だし、パーキングにしておくのはもったいない感じがしますね。
パーキングになっていた頃の浴場跡
あらたな提案「保育園事業」
O様 それで去年、保育園事業の提案があったんですよ。
― ということは、もとは別のハウスメーカーさんからの提案だったんですね。
O様 そうですね。保育園といっても運営にはまったくタッチしない。建てるだけでいいというので、それなら考えてもいいかなと。
― それからその話がアミックスに移ったのはどうしてでしょうか。
O様 アミックスさんが保育園事業を展開していると聞いたことはなかったんで、そのハウスメーカーさんと契約しようかとも思ったんですよ。でも、うちはアミックスさんとずっと懇意にさせてもらってるんでね。鶴山さん(アミックス取締役)に、保育園の建築ってやってるかって聞いてみたんですよ。そしたら「来年からやろうと思ってたんです」って・・・(笑)
星 いや、これは本当なんです。ちょうどその頃、アミックスでも保育園の運営会社さんと話し合いをしていて、本格的にすすめようっていう話になってたんです。
― いいタイミングでしたね。
O様 それなら、アミックスさんにも企画書と見積もりを出してもらおうかってことになって。
星 企画を出すのもホントにすぐでしたね。保育園を建てるとなったらいろいろ手続きもあるし、4月に開園しなきゃならないですから。
運営会社が建築費の約半分を負担
― あがってきた企画や見積もりをご覧になっていかがでしたか。
O様 企画もよかったですよ。木造の保育園っていうのも新鮮でね。アミックスさんは木造建築を得意としていますから。それにとにかく建築費が全然違ったんですよ。
― それはなぜでしょう?
O様 ハウスメーカーさんから話を聞いたとき、「建築協力金」があるので建築の自己資金が抑えられる、と聞いたんです。
― 「建築協力金」とは、どういうものですか。
星 「建築協力金」は、用途にあった建物を建築してもらうために、テナントさんが地主さんに建築費の一部を負担する、というものなんです。
O様 それで当初は建築費が安くなると思ったんですが、つまり借りるってことみたいで。
星 そうですね。通常はテナントさんに返済するために、毎月返済分を差し引いて、家賃を入金してもらうことが多いですね。
O様 ハウスメーカーさんの説明もそうだったんです。でもアミックスさんのお話しでは「返済しなくていい」と・・・
星 そうなんです。保育園の建築の場合、運営会社が自治体に補助金の申請をして、審査に通れば補助金がおりるんです。運営会社さんによって考え方は違うんでしょうけど、うちの協力会社さんは『補助金の分はすべて建築費に使ってもらってかまわない、返してもらわなくていい』という考えなんです。
O様 返済しなくていいんだったら、格段に利回りがよくなりますよね。アミックスさんなら気心が知れてるし、それならこちらで決まりですよ(笑)。
― それでハウスメーカーさんにはお断りされたんですか。
O様 そうですね。ハウスメーカーさんからは「保育園事業には特別のノウハウが必要だし、うちのほうが何かと有利ですよ」ともいわれました。でもアミックスさんができるといっているんだから、まったく心配はしていなかったですね。
― それで急に建築が決まったのですね。
星 去年の7月末に決まって、それからがものすごく早かったですよ。8月末に認可をとるために提出する資料を全部集めて・・・。補助金申請のための行政のチェックがはいりますから。それに通って申請して11月から工事がはじまりました。
O様 申請やらなんやら、いろいろあるらしいですけど、そのへんもすべてアミックスさんにおまかせ。私はなんにもしていません(笑)。結局、建築費の半分くらいは運営会社さんが出してくれましたね。
消費税増税直前の建築ラッシュ
― 昨年の11月に着工して、今年3月には完成したわけですよね。早いですね。
O様 そう。それでその時期は、ちょうど消費税が5%から8%になる直前だったでしょ。あっちこっちで工事が行われているから、建築材料も人手もないわけですよ。でも、アミックスさんはそのへんのところが強いからね。
星 ホントに時間がなくて、大変でしたね。もちろん木造でなければできませんでしたよ。
O様 そうだよね。結構大きい建物なんですよ。こんな大きな建物がこの工期で建てられるっていうのも、木造ならではのスピード感というか。
工期5ヵ月弱で完成した保育園
星 完成したのは、結局3月20日頃。4月から開園だから、ギリギリ間に合った感じです。
地域への貢献としての保育園事業
― 完成した保育園をご覧になって、いかがでしたか。
O様 よかったですよ。ほんとに建物がひろびろしていて、木のよさっていうんですか。そんな感じもありますね。
明るく開放的な保育室
― ご近所からの評判などは、いかがですか。
O様 「保育園はうるさい」なんていわれるところもあるって聞いてたから、ちょっと心配もしてたんだけど、全然そんなことはなくて。「若い人が増えていい」っていってもらってね。銭湯だった頃は、近所の方にずっと来ていただいていたから、ちょっとは恩返しというか、地域に貢献できたかなと思うと嬉しいですよ。
星 今、どこも保育園は不足していますからね。とくに今回のような、園庭もあるのびのびとした保育園は喜ばれるんじゃないでしょうか。
園舎屋上に設置された人工芝の園庭
― 私も拝見させていただきましたが、とても明るくて開放的ですね。それに保育園ならでは工夫がありますね。
星 設計は、保育園を中心に行っている会社にご協力いただきました。ぶつけないよう角が丸くなっていたり、子どもの手の届かないところにカギがついていたり。なるほど、という感じです。
子ども用手すりも付いた階段や角の丸いフォルムの手洗い台
安全を守る監視カメラ、子どもの手の届かない位置にあるコンセントやカギ
楽しいクロスの明るいトイレと奥にある沐浴設備
避難用滑り台と夏季に使う屋外シャワー
― 開園から数ヵ月が経ちましたが、経営のほうはいかがですか。
O様 運営は一切ノータッチですからね。家賃をもらうだけです(笑)。アパートやマンションのように滞納や空室もないし、これであと20年は大丈夫なんじゃないでしょうか(笑)。
― そう考えると、土地活用に保育園事業というのもいいですね。
星 木造でも認可保育園が建てられるし、かなり大きな建物を建築することができます。木造の保育園は木の温もりがあって、人気が高いんですよ。
スロープのある可愛らしい玄関
O様 あとは、少子化がつづいて、いずれ入園する子どもがいなくなったらって心配もあるんですが、もしそれで閉鎖になることがあっても、木造ですからね。鉄筋と違って、解体や建て替えも楽なんですよ。
星 保育園はまだまだ不足していますから、地域貢献につながります。これからは遊休地の活用法としておすすめしたいですね。
― いろいろとお話しを聞かせていただいて楽しかったです。ありがとうございました。
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